悪霊


いつものように、寝際に読んだが為に、眠れなくなる本

悪霊と言う本を読んだ。寝る間際の眠くなるまでのわずかな時間に。これはドストエフスキーの隠れた名作ですよ。読みながらあれこれ考えさせられるのが彼の作品の特徴かもしれませんね。
結論から言うと、「悪霊」とは「悪霊=左翼的思考」と言う題材で描かれているのが、さすが帝政ロシアなのでR。罪と罰でも、白痴でも、カラマーゾフの兄弟でも、根底にあるのは自分の生い立ちとダブらせた境遇・・そう、激しい貧困と窮乏の苦しみなのだ。彼はその苦しみからの解放は現実世界の変革しかないと考え、ペトラシェフスキー・サークル(空想的社会主義同盟)に参加する事になるのだが、ま、当時の状況から考えると当然政治犯としてつかまっちゃうわけですね。

そんな彼が、何故?悪霊=社会主義思想。。これは政治思想と言うより社会と供に分裂した自己の意識の意味を問うているのではないかと思う訳です。このひどい世の中に渾沌を作り上げれば、新しい王になるチャンスが生まれると言う考えがとても重要な事なのです。だから革命とは破壊と混乱なのだと言う事を覚えておきたいですね。読めば読むほどに思うのですが、確かに本当に恐ろしいのは、社会主義と言う思想目的を完結する為には、何をしてもいいと言う左翼独特の鉄の意志でしょうか。
これは現代社会でもその通りなのは、回りのサヨクな人達を見ればすぐに分かります。プロの市民団体ほど恐ろしい組織はないでしょう。最近、チェ・ゲバラとか蟹工船とか、何か社会主義共産主義が弱いものを貧しいものを救うかのような傾向が信じられているようです。左巻に弱い我が政府も、派遣切りと称して集まった連中のほとんどが、いつもの日雇い無宿者と知ってか知らずか、飯や住むところはもちろん、就活の交通費や経費実費まで税金から投入すると言う、まさしく怠けたモノ勝ちの現状を、ダラダラと垂れ流し始めたじゃないですか。そしてあたかもそれを絶賛する朝日を初めとした大マスコミは、まさしく左巻の荒らし。。。。

こう言う時に読み返すドストエフスキーで、本当の自己と社会主義の陰を再確認しなければならんでしょう。フィレンツェの小役人だったマキアベリの君主論の中に、「過去も未来もそして果てしない未来でさえ、同じ事を考えるのが人間と言うものだ。」と言う一節があります。過去から多くの事を学ばなければ、また同じ事を繰り返すのは分かっている事なのだと。なるほど、今の経済パニックも、バブルも、何百年も前に同じ事が起こっていた事をワシらは忘れちまうんですね。
ですから、歴史から学んだ事を再確認している人だけが、心身共に生き残る事が出来るのでしょう。ワシがいつも言う、正しい歴史の認識とは、これからの事を考える上でとても重要な事なんです。サヨクなプロパガンダと仮した今の日本のサヨクな歴史認識では、未来は絶対に救われないと言う事ですよ。。。

Posted: 金 - 1月 9, 2009 at 04:41 午後        




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