インプラント治療と通常歯科治療


認めたくはないけれど確かにそうなんですよ・・・多分

今年に入ってから、インプラント治療を希望されて来院される方が急増です。ウチは一般歯科の中のインプラント治療標榜医院で、インプラント専門標榜医院ではないので、オペ室の手配や滅菌の関係上1週間に2度のオペが対応のギリギリ限界です。3度やると担当衛生士がネを上げるので可哀想なんです(笑)。それでも今年はもうすでに来月の3週目までそれなりのアップなアポイント状況なんです。きっと専門を標榜している所はもっとすごいのでしょうか。確かに今迄手をつけていなかったこの賢い後輩のひとりなやつ もどうやら世間の荒波には勝てず動き出したし。。

経営セミナーで質問されたんですが、「インプラントの症例が増えると医院経営が安定すると思うのですが先生の所は如何ですか?」と聞かれました。また逆に、「保険診療がこれだけ低い評価で、伺う限りでは保険だろうが自費だろうがそれなりのコストを十分にかけて通常診療を行っているようですが、もしインプラントなどの自費が無いとしたら先生の所の保険診療は成り立ちますか?」など鋭い質問です。。ワシの答えは「国家に帰属すべし」です。帰属し倫理観を確立すれば、おのずと答えは出る!です。・・・経営の安定とは金銭だけではない!と思いきりぶちまけましたが(笑)。。

しかしですよ・・・・そうは言ったって・・・・無理な場合も・・。

日本中でインプラント含む自費診療を行なわずに安定した医院経営を実現しているところは、特殊な環境の医院以外なかなか見つける事が出来ません。と言う事は、苦しい歯科事情の中、インプラント治療を選択する事は救世主的役割もある事は事実でしょう。しかし、高額な治療ですから、患者さんのリスクマネージメントは考えられる限り最小にしないと後でとんでもない事になりかねないし、施術側のリスクも大きく関与します。施術側のリスクとはスキルの管理も含みます。それが望まれる歯科医療の姿かどうかは別にして、厚労省には是非とも保険診療モデル診療所を作って頂き、彼らが考えた歯科診療の比較的お馬鹿なルールを厳守してどういう経営を継続できるか非常に興味があります。そのモデル医院のドクターはもちろん技官様ですよ(笑)。そうすれば広く国民及び歯科医師に具体的にこうですよとエビデンスを示す事が出来るじゃないですか。もちろん開業資金借入から計算してくださいね。

で、加えて思うんですが、保険診療で供給される歯科医療はどの程度腹をくくればいいのか(患者さんもワシらも(笑))。。。。現行保険評価で未来永劫完璧な処置材料とはお互い思っていない事を包み隠さず議論するべきです。厚労省の担当だって何も好き好んでこの国の歯科医療を崩壊させようとは思っていないはず。もちろん個人的方向性はあるでしょうが、公僕は国家安定の目標を少なからず考えているはず。しかし咬みあわない時が多々ありお互い暴走する事も。
皆、大金持ちになりたいなら、役人や歯科医師なんて選択する訳ないでしょ(笑)。それこそ腹を割って話しませんか??

Posted: 水 - 3月 28, 2007 at 11:14 午前        




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