たまらないなぁ・・・・・


ここ数日、いろいろな事がありましたが、中でもこれはショックです・・・

1996年の事です。当時アポロニア編集長現ジャーナリストのO氏に誘われて、O氏の全く個人的な好き嫌いを元に、全国から数名の歯科医師が集まりました。目的は、今の私達を取り巻く歯科医療に対して多角的な方面から見返りを期待する事なく、自由な発想で患者と歯科医師の幸福の為に考え行動する事を目的とした仲間の結成でした。歯科医療の中に様々な切り口を求め、様々な勉強会も催しました。特に何人かの国会議員との幾度もの懇談は意義があったと思います。くだらない国会議員の見分けかたも何となくわかるようになりました。明け方まで熱く語らう飲みも幾度となく入りました。ワシなんぞ、その為だけのために休診してまで出かけて勉強会に参加しました。技術のハウツーではなく、思考する歯科医療を真剣に考える事がどれだけ自分の身になったでしょう。今のワシはこの時本格的にでき上がったのかもしれません。

その仲間の一人が倒産しました。会長までしてもらった先生ですよ。一時期大病を患いましたが、2年後奇跡の復活をとげ、その時の遅れた思いを一気に拡大し過ぎたのでしょうか。1億数千万の負債を背負い、そしてたまらず破産です。何も出来ないとか、やらないとか、ずるいとか、汚いとか、そんなことはない先生でしたが、この国の歯科医療の暗部に呑み込まれるかのように堕ちてしまいました。昨年までいろいろお邪魔してお手伝いできる事はしたりしてましたが、昨年末からなかなかお会いする事が出来なくなっていました。きつかったんですね。心中お察しします。。。。

この国の歯科医療はとうとう、、、、と言うか、少し前から、社会保障のからをかぶった、アメリカナイズされた競争社会へと変貌しています。彼の事を多分周りの人は、やっぱりどこかで間違えたんだよと言うでしょう。そうかもしれませんが、そんなことあたり前じゃないですか。でも、歯科医療への熱い思いを忘れていない人ならば必ずや何とかなると信じていた社会だとタカをくくっていました。冗談じゃありません。

この国の歯科医療は、ワシなんぞ軽くあしらわれる、雑穀の大飯くって大糞たれる巨大怪獣になっていたんです。いいものは食べてないはず。。お金もうけがへただと、熱い思いすら患者に伝えられない仕組みになっていたんです。そういえば、、、よく考えたらウチも20年経つけれど、そういう理由でいつもギリギリだから予定納税などした事ない。かの医院は開業25年ですよ。。。。。
データバンクのHP等を見ても、パチンコ屋さんなどの数百億単位の倒産金額に比べれば、全く気にもされない金額で、パチンコ屋さんより全くニュースにならずに、しかし、国民にとって遊技施設等に比べれば、大きな無形の資産が消えてなくなる事に、・・・・・・何かおかしいなと思う訳です。
どこかで必ず復活する事を信じています。ワシは個人的にはこの国はその思いがあればまだ何とかなると信じています。

Posted: 木 - 5月 31, 2007 at 11:39 午後        




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