キッチンストーリーとインプラント
こう言う映画は引き込まれます
カフカ的K氏に貸して頂いた「キッチンストーリー
」を見ました。イマドキのスローライフの大切さをあらためて考えさせられますね。全く飾らない素朴な描写の映画は大好きです。またしても面白ければナンでもありのハリウッド映画が如何に映画を堕落させたか考えてしまいました。この中で、ノルウエー人がスウェーデン人をどう思っているかをかいま見る事が出来ます。北欧の中でもスウェーデン人はマスターベーション野郎と揶揄される時があるそうですが、なるほどです。ノルウエー人は言います。「自分達だけ中立を決め込んで戦いに参加しなかったじゃないか。そんなやつらを信用できない。」・・・・・日米安保表裏一体9条にしがみついている日本人は耳が痛いですね。しかしスウェーデンは今では立派に世界へ救援派兵できる国になりました。日本はまだまだ、リベラルやうすらサヨクが蔓延していて勇気を捨てています。ところで、スウェーデンと言えばインプラントの発祥の地と言っても過言ではありません。かのB先生
の偉大な功績は今もなお継続中です。ところが、昨今の歯科専門商業誌等を見ますと、インプラント記事満載状態が続いています。初心者向けから中上級者向け(笑)まで記事に事欠く事はありません。ただし執筆者は結構同じヒトが何年も前から同じ事を言うか、しばらく前の事を蒸し返すかどっちか、あるいはものすごく斬新で新しい考え方やスキル。。。。。・・・これらの目的は一体なんだろうと。確かに以前このブログで、インプラント治療のようなリスクマネージメントが行き届いた治療を確実に施術する事は、医院の経営を確実に助けます。しかし、この氾濫ぶりから、まだインプラントに確実に接していない多くの若き歯科医師達が何を思うのかと。ワシは第二の京○ラインプラント禍を危惧しますね。専門誌の座談会一つとっても、理屈やスキルは最もなんです。でもさ、一番大切な事は、「その通りに手が動くのか?」という単純な事にだれも触れないんですよ。読んでいるヒトは勘違いするだろうなぁ、、と言う記事満載(笑)。その原因の一つに数年前からのインプラントセミナーの氾濫も上げられるでしょう。かつてこんなに簡単にセミナー受けて、、なんてことはなかったはず。結構皆苦労して、実地見学行って、試行錯誤して、考えて、、、、今は異常に簡単に出来ちゃうもんね。ノーベルガイドみたいなの使うと、素人でも簡単!!な、訳ないでしょ(笑)。無責任なセミナーの氾濫と無責任な記事の氾濫は、拝金主義のアメリカ歯科医療の申し子みたいなもんだな。ウチの患者さんで、20年近く前にインプラント治療を行なった方のインプラント上部構造は、今の価値観からすると陳腐な出来でやったワシでも恥ずかしく感じてしまう。しかし、この患者さんはあきらめかけていた入れ歯から脱却して20年、それはそれは感謝してくださる。機能的には全く問題ない。使用金属は保険の金属。当然費用は今の1/3以下。これでも立派な感謝されるインプラントなんです。もちろん写真を見せて最新の上部構造に換えないか相談はしましたが、「今のままのこれじゃあダメなんですか?」と聞かれれば、全く問題ないでしょうし(笑)。わし、いつも思うのだけれど、スキルの進化ってそれに伴う付加価値の上昇でしかない場合が多いでしょ。一定基準を満たした旧態のインプラントの考えが「そういうもの」ならそれで皆納得して、機能優先でもナンでも、不幸せではなかったはず。ところが「最近じゃあ、、それは不幸なんだよ」とかっこいい誰かがい出した途端、「実は私は不幸なんだ!」と更なる欲望を求め始めちゃう。要は、更なる拝金に躍らされた歯科医師が、あたかもそれこそが素晴らしい技術と治療なんだと言う正義でカモフラージュして、自分の首を絞めている構図が、よく見える。。キリがないわね。CPUの進化と対応ソフト開発に伴うPCの買い替えのカモフラージュに似ている事に気がついているだろうか?これがアメリカの拝金至上主義の実態なんだよ。。。技術も去る事ながら信頼を築いてこそ完成されたインプラントが可能だワナ。やれやれ。。ここはやはり原点に返り、社会保障の評価を上げて行く努力をするべきなんじゃないか?と考えるのは不自然だろうか。。
Posted: 水 - 9月 5, 2007 at 04:29 午後