診療システム


トラブル続きの今月ですが、素晴らしい患者さん達に助けられ感謝です

当院くまさか歯科は複数のドクター制で診療を行っています。常に3〜4人のドクターがおり、多い時は6人ほどになる時もあります。また、常時セカンドオピニオンを有効にするように担当制ではなくランダムな診療体形をとっていますので、誤解や御迷惑をおかけする時もあるでしょう。

では何故?そんな自分達にも患者さん達にもリスクの高いシステムにしているのか。。。その最大の理由は、自分がそういう環境で一人前のドクターにして頂いた社会への恩返しです。自分の事だけ考えるなら、自分へ好きなだけ投資して素晴らしい医院を構築できるとは思います。患者さんも、余計なリスクを考える事なくワクワクうきうきな歯科医院を選択すればいいのです。でもワシは、自分ではなく若い歯科医師達に投資してそれを引き受ける事で、ワシ自身にリスクを課し、1人で一人前になった訳ではない事を若い先生がたにも理解してもらい、感謝の気持ちを持って全てに対する所から本当の医療が生まれるのだと理解して欲しいのです。その為には素晴らしい患者さん達の我々をも凌駕する大きな理解が必要です。そんな患者さん達に我々は助けられ叱咤され激励され一人前のドクターとなって行く訳です。これはいずれ患者さんにも大きく還元されるはずです。その時自分だけではなく、後日多くの人にもまた確実に還元されます。アメリカ型の個人主義医療はものすごく高価です。アメリカ医療は産業です。個人へのサービスは個人のみに還元されます。しかし、日本は社会保障制度のもと、皆に医療が還元されます。皆のお金と時間と高低差のある技術を病んでいるヒトに差し向ける仕組みです。医療の個人サービスのみ希望されるのであれば、日本型社会保障制度は合わないでしょう。

そんな診療システムの中では、患者さんとのトラブルは時々起こります。ドクター間のスキル差は当然卒後の臨床経験年数で大きく左右されます。例えば私は臨床22年。研修医の中村先生は臨床6ヶ月です。この差はどうしようもありません。そんな中、臨床経験2〜3年の先生同士でセカンドオピニオンの入り込む隙もなく治療が続いてしまったりするとトラブルの発端となる場合があります。ワシや副院長等キャリア20年以上の診断補正が入ると軌道修正できるのですがたまたま入り込めなかったりします。具体的にどうと言うことではなく、全体のビジョン(この患者さんの口腔健康をどうするべきなのか、科学的背景と社会的背景を鑑みて診断する事)が不明のまま治療が続いていました。当然患者さんにはその匂いが解ります。それは不平を伴った施術者への意志の要求だったりします。あるいはその思いが待ち時間に対する不満への転化である時もある訳です。それを汲んであげられない未熟な発想もまたドクタースキルの差であったりする訳です。我々の不手際で最大に不幸になったこの患者さん達を救えるのもまた自分たちの仕事であり、そのジレンマで未熟なドクターは壊れる時もあります。しかし、

しかし、当院の場合こう言う状況でも素晴らしい患者さん達がこの難局を理解し叱咤激励し最高の問題解決者ともなってくれる場合が多々ある訳です。仮に、当院の意に反した診療が、低いスキルの元で行われそうになっても正しく修正し、最終的にはどんなことがあってもワシが全責任を負いますし、出来うる限りその事を保証します。ですから御安心下さい。逃げたり隠れたりしません。それが人を育てるワシに課せられたリスクと理解していますから。わずかな行き違いで御迷惑をおかけした患者さん方には、深く陳謝いたします。しか〜し、以後、安心して頂けるようスタッフ一同誠意努力しますのでどうぞ御理解下さい。きれい事ばかり言うワシではない事を一番分かって頂いているのは、ほかならぬ当院の素晴らしい患者さん達ですもんね。。そんなワシにに免じて、若輩者達(笑)を育てて頂きたいと思っています。あ、ムシがいいですか?(笑)

Posted: 金 - 10月 12, 2007 at 01:11 午後        




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