新しい診療室の評価は?


中医協最終答申と合わせて考察

新しい診療室になって2日が過ぎました。待合室の椅子も20年ぶりに一新したのですが、時々患者さんに「どうですか?」なんて聞いてみるんですが、「えっ?どこか新しくなりましたっけ?」ですと(笑)。脱力です(笑)。改装前と改装後を見てみます。。



む~。。。確かに。・・・・中央のベンジャミンと言う生き物は20年前開業祝いに「ダスキン」さんから頂いたもの。素晴らしいじゃありませんか。まだ現役なんですよ。ダスキンさんどうも有り難うです。ちなみに左の写真は2006年2月。右の写真が2008年2月です。・・・・・・気がつかないかこれは(笑)。中央奥の八戸出身渡部満画伯 の由希子シリーズもかれこれ20年近くたちます。大きくて重いそして思いでいっぱいの絵ですから、プロじゃないと動かせないので、20年この場所です(笑)。今じゃ売れっ子ですもんね。良かった良かった。

さて、診療室の患者さんの感想は後日と言う事で、、、、本日中医協最終答申が出まして来年度の診療報酬改定が決定しました。まあ、ほとんど変わらない中身に我々が一喜一憂してもしょうがないのですが、いつも思う事。行政サイドは歯科医師が悪徳集団であると言う前提で色々な事を決めますが、それは間違いです。多くの歯科医師の幸福は患者さんの幸福にほかならないんです。ですから、診療報酬の改定の中身が重要なんです。万全の体制で最高の処置を提供したいと思っても、社会保障制度のなかで行なう医療行為は、コスト最優先で全てが決定されます。なぜなら国の医療費の総枠が決まっているからです。18年の改定で歯科医療は疲弊しました。700億もの減収となり、多くの歯科医院が断末魔の声を上げました。

国民の皆さんも社会保障を維持する重要性はシッコ 等の映画でよくおわかりだと思います。世界一安価な歯科治療を実現しているこの国の歯科事情を御理解いただきたいと思います。でないと、社会保障のない米国のごとく、一本の歯の治療費平均が3000ドルなどと言う事になりかねない事を考えましょう。

4月から歯科の初診料は182点(1820円)になります。旧年より20円アップです。再診料は40点(400円)です。やはり20円アップです。様々な診療行為が含まれるこの初診再診料の中から、完璧な感染予防対策をどうすれば出来ると思いますか?非常にハードルの高い様々な施設基準をクリアすると(その為の設備投資は最低でも数百万円かかります)患者さん1人につき1回限り30点(300円)感染予防対策費用がもらえます。300円ですが、何か。
B型肝炎やHIVの危険に一番さらされやすい歯科環境の感染予防対策費用の現実です。それでもワシらはこの数百円で、個人の健康を守らなければならないんです。百円ショップでつまらないもの3個買うと300円ね。。1人の患者さんへの治療ランニングコストは内科の10倍はあると思いますが、初診再診料は内科の半分の評価しかないのですが、何か。

開業して20年。この20年間で変わらないのはタマゴの値段とバナナの値段と保健歯科治療費と言う事を是非お忘れなく。そんな中で、、こんな厳しい状況下で、、、リニューアルするワシっていったい・・・・・自分の首を絞めるバカなのか??

Posted: 水 - 2月 13, 2008 at 12:07 午前        




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