狂った司法判断と歯科医療


本来、国がアヤフヤにしていたものを、個人に押し付けた結果でしょう。札幌新聞の左翼記者の揚げ足取り記事がきっかけとは言え、後世に恥ずかしい。

歯科の研修医に、資格外の医療行為をさせたとして一審で罰金刑を言い渡された市立札幌病院の医師の裁判で、札幌高裁は医師の控訴を退け、有罪判決を言い渡しました。判決を受けたのは、市立札幌病院救命救急センターの元センター部長で、医師の松原泉被告です。松原被告は、98年から3年間にわたり、研修医の歯科医師に、資格外の医療行為をさせたとして、医師法違反の罪に問われていました。
松原被告は、「安全な歯科治療のためには必要な研修だった」と、無罪を訴えましたが、一審では、罰金6万円の有罪判決を言い渡されました。札幌高等裁判所は、「医師による診療を期待した患者を裏切る行為」などと一審判決を支持し、松原被告の控訴を退けました。

・・・・・・・おかしくないですか?自分が楽したくて研修医にやらせたんなら、患者を裏切る行為ととられても仕方がありませんが、特に歯科麻酔医の研修では医科歯科の区別は無いのが現実です。だって、癌など大きな口腔外科手術だってあるんですから、同等の知識技術をえる為の研修は必要不可欠です。たぶん司法の感覚も、昔ながらの古くさい「削って詰めて歯医者じゃろ」ナンですよ。そういう所にしか行った事がないんでしょうな。しかし、これこそが世の中の歯科の認識なのかもしれません。歯科治療中に麻酔等で意識がなくなっても歯科医師の責任ではないと言う訳が無く、ワシらは医師の端くれとしてアナフィラキシーなどの重篤な症状にも対応できるようにエピネフリンのワンショットぐらい太ももに何時でも打つ準備はある訳ですし、救急蘇生のイロハも勉強するんです。ところが法律では、、面白い事に、、、気管挿入は出来ても抜管は医師でなければ出来ないとかおかしな点も。とにかく、歯科の為に一生懸命指導してくれていた松原医師には感謝以外の言葉は見つからないはずですが。
元を正せば、重箱隅の揚げ足取り記事を探していた、札幌新聞の左翼記者。こいつが奇妙な歪んだ左翼の正義感とやらでシステムを壊した事に間違いはない。しかし、グレーゾーンで安心していた歯科界もこれを機に、本格的な法整備に向けて動くべきと思います。

さて、歯科の問題が続きますが皆さんに覚えて頂きたい事がもう一つ。保険で使う歯科用の金属金12%パラジウム合金と言う代物。保険で金額が決まっています。今回は今日発表の官報で702円/1グラムです。ちなみにワシらが買う金額は30グラムで26000円。。。。867円/1グラムです。これは6カ月毎に見直されますので今回のような逆ざやばかりではないと厚労省は言います。
つまり、6ヶ月前はの基準価格は600円台。実売は700円。だから今回の基準額702円。タダの追いかけっこです。そして過去、この逆ざやを回復するだけの利ざやになった事がありませんから、ワシらは常に金属代金で赤字となります。こんな事普通はあり得ないでしょう??
ところが保険ではあり得るんです。世の動向が金価格の上昇傾向だろうがナンだろうが、このシステムは変わりませんから、ワシらは先物相場師のように金やパラジウムの先物取引価格をその道のプロのように気にして、少しでも赤字が大きくならないように購入タイミングを見つけるんです。
20年据置の後、今年0.42%のアップで歯科の評価の問題は解消されたと言う厚労省のあんた!、ワシらがばかに見えるんでしょうな。
でもなぁ・・・・こんな大変なのに、多くの歯科組織は、メンツ重視で同業者同士でいがみ合ったりひがみあったり。。情けなし。

Posted: 木 - 3月 6, 2008 at 01:30 午後        




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