騒ぐだけの報道
やはり、マスコミの煽動報道、まさしくTBSのアジテーション
土曜の夕方、TBSのNEXTという番組での「海外歯科技工物」問題。ワシから言わせると、TBSらしい煽動報道の印象をぬぐえない。まず最初にはっきりさせなくてはいけないのは、我が国に於ける歯科医療システムの紹介と理解なんですよ。公的保険(社会保障)で歯科治療のすべて(アメニティ処置修復補綴は除く)がまかなえる我が国特有のシステムを分かっていないんじゃないかと。その上に成り立つ保険外診療(アメニティ付加価値自費治療)であることの説明が全くない。
(自費診療のみを行っている先生はこう言います。社会保障など関係ない。私が本当の歯科治療がこうであると信じて自費で行っているのだから私の仕事が保険診療の上に成り立っていると言われるのはおかしいし、そんなことはない。)
しかしこれはおかしいですね。だってそこで受診できない経済的問題を抱えている人は他で保険診療を行っているから、あなたが好きなこと出来るんでしょ(笑)。医療とは、個人に対する医療技術提供じゃないという根本理念が分かっていない。
そして、その自費治療の中の補綴部分に今回の海外技工問題があること。これ全然整理できてないですよね、この番組。保険診療での海外技工は療養担当規則違反になりますから、基本的にあり得ないこと。もしそれを行っている歯科医師がいたとすれば、それは海外技工問題じゃなく、歯科医師のルールを守るか否かの問題で、これはまるで論点が違う。
では、自費診療分の補綴が国内流通歯科技工全体のどれぐらいの割合なのかという基本的な母集団の検証が全くなされていないのはおかしいわけで、で、そのうち何パーセントが海外技工に回るのかという当たり前の事が示されていない。ワシがこの番組が煽動だというのはこういう所ですよ。下手をすると、全国の海外技工(中国以外)を発注しているすべての歯科医師が悪者になってしまうじゃないですか。ワシだって日本では技術的に無理なモノを過去においてはスウェーデンとかに発注してましたし、今でもそう言う特殊技工は頼まざるを得なかったり。
そしてその数パーセントの中の話をしているんだという事が大前提として必要なわけですが、これじゃぁ視聴者はつまらない(笑)と言うわけですね。番組の担当者はこの辺をもう一度練り直して放送して頂きたいモノです。
インプラント使い回し事件。賢いヨシダ後輩はこう言った。
「名古屋の近くの田舎のラーメン屋が、前の客の食べ残した麺を次の客のラーメンに入れたからと言って、日本中のラーメン屋がそうだと言うことはないでしょ」
で、ワシも言う。
「日本のどこかのラーメン屋が使っているシナチクは産地を明確にしていないらしいが、うちのシナチクは国産でっせ」
たったこれだけの話ではないのか?
それを「うちのシナチクは国産でっせ」と嘘をついているというのなら酷い問題で、嘘つきは誰だという究明の価値はある。
Posted: 月 - 2月 8, 2010 at 09:48 午後