<症例3:技工編>
患者さんで、実測した平均的顆頭点から前歯部切縁までの距離を咬合器にトランスファーし、咬合器にセットしたテンプレート上に有歯顎咬合堤を置き、上顎模型をマウントします。この際、カンペル平面基準の咬合器はテンプレートを真っ直ぐにして、フランクフルト平面基準の咬合器はテンプレートを平均値の12度傾けてマウントします。
このテンプレートは非常に有効です。是非一つは欲しいアイテムです。
それに基づき、テンプレートにあわせてワックスアップし、メタルに置き換え、硬質レジンを築成すればれば良いだけです。歯軸、長さ、何も悩む必要はありません。
患者さんの口腔内で作製したプロビジョナル・レストレーションが入っていますので、それを用いて、アンテリアガイダンスを設定します。設定方法はこちらです。
右側方運動 咬頭嵌合位 左側方運動
一番最初に採った、有歯顎咬合堤での咬合平面がそのまま、補綴物に再現できます。
患者さんの下口唇が傾いているのは、麻酔をした直後ですので、そうなっているだけです。
硬質レジン前装ブリッジ作製:ムトウ・デンタル・ブレイン
前田 公安 氏